人材育成や、より良い人間関係を築く上で非常に大事な考えがあります。
それは…。
人は、他人をコントロールすることは出来ない。
ということ。
無理やり相手を変えようとしたり、コントロールしようとすると人間関係が破たんします。
他人を変えることはできません。
変えることができるのは、自分の考え方や行動だけです。
(これがポイントですが、分かっていてもなかなか難しいのでちょっとずつ努力するしかありません…)
自分の相手に対する態度や接し方を変えた結果、相手が変わる可能性があります。
ただ、それだけです。
行動科学マネジメントにこういう言葉があります。
人は自分を認め大事にしてくれる人の為に最大のパフォーマンスを発揮する
あなたも、こんな経験ないですか?
自分が忙しい時に頼みごとをされた。普通の人からの依頼なら断るところだけど、普段から凄くお世話になっている人の依頼だから、断らずに何とかやりくりして対応した。
誰かに頼みごとをされた。普通なら頼まれたレベルのことだけやっておくのだけど、依頼者が大好きな人なので、頼まれた以上に色々と頑張ってサービスしてあげた。
人間は感情で動く生き物です。
あなたにとって、相手が『快』の人なのか『不快』な人なのかによって、そのパフォーマンスは大きく変わります。
もう一度言います。
人は自分を認め大事にしてくれる人の為に最大のパフォーマンスを発揮する
では、『自分を認め大事にしてくれる』とはどういうことなのか?
代表的なものをお伝えしますね。
人間は、本来『誰かの役に立ちたい!』という強い欲求があります。
人は、他人から『ありがとう!』という言葉をもらうことで、自分が誰かに貢献できているということを実感します。人から『ありがとう』と言ってもらえることで、貢献したい欲求を満たせ自分自身の存在感を認めることができ、やる気もアップします。
そして、その欲求を満たしてくれる相手の為に『がんばりたい!』と思うのです。
人は自分に対して『ありがとう』という感謝を伝えてくれる人に対して、自分も大事にしたいと思うのです。
物が満ち足りている今の時代、『立場』で相手をコントロールしようと思っても、『お金』で相手をコントロールしようと思っても、その効果は限定的です。ケースによっては逆効果もあり得ます。
他人をコントロールすることはできません。
今のリーダーに求められる力は、いかに部下が自発的に『この人の為にがんばりたい!』と思える様な自分の味方をたくさん集めることができる力です。
サービス業に限らず、どこの会社も人不足で非常に困っています。
業績が絶好調でも、人がいないばかりに営業時間や店舗数を縮小しなくてはならず、結果として業績低下に陥っている会社もたくさんあります。
まず、リーダーから部下の方に感謝の言葉を伝えてあげて下さい。
最初は、効果が見えないかも知れませんが、見返りをすぐに待たず、意識的に感謝の言葉を伝えることを意識して実行してみて下さい。
部下を責めても何も始まらないので、自分の発言や行動を変え、その結果相手が変わる可能性にかけるしか道はありません。
まずは、相手にとってリーダーのあなたが『快』の存在になることが第一歩です。
そんなことを言ってる私が、昔は自分に余裕がなく、手っ取り早く何とか、部下を責めたり、部下を無理やり変わらせようとして、結果として悩みがさらに深まったことがありました。
これは私の数多くの失敗経験からくるアドバイスです。
どうしても、他人を責めたり、他人を変えようとしてしまうので、なかなか苦しいかも知れませんが、他人を変えようとすることをちょっとずつでも諦めて、自分を変えることに集中する。
そんな取組みができてくれば、きっとあなたのお店や会社に少しずつ良い変化が現れるはずです。
まぁ、リーダーは色々とストレスも溜まることが多いと思いますから、リフレッシュしながら、気長に取り組みましょう!!
自分の心が相当安定していないと、なかなか部下に感謝の気持ちを言葉にして伝えるということはできないと思いますので…
